第二号
特集
西表ミステリーツアー

東洋のガラパゴス、日本最後の秘境、驚異と神秘の島。

といった言葉で形容される沖縄県西表島。

周囲約75kmのこの島には、島を一周する道路は無く、島の約90%がジャングルで、

特別天然記念物のイリオモテヤマネコが生息し、今なお新種の動植物が発見されている。

その言葉どおり、日本において特異な場所であることは間違いない。

今回はこの西表島の不思議な逸話や、実際に起こったミステリアスな出来事を紹介します。

岩飛び一郎

30年程前、ヤマネコを研究していたある学者が一人でテントを持って西表にやってきた。

ある夜、浜辺にテントを張り、中で寝ていると、外に何かの気配を感じ目がさめた。

そっとテントの中から外を見ると、波打ち際に点在する岩の上を、ぴょんぴょん跳び回っているものがある。

月明かりの中、それは小さな子供に見えた。

「こんな夜中に子供が一人で、なにをしてるんだろう?」

それにしても人間離れした身軽さで、岩から岩へ飛び移っている。

寝ぼけまなこで、ぼんやりしていたその学者は、次の瞬間‘ハッ’と我に返り、全身に鳥肌がたった。

「ここは鹿川だ!!」

鹿川湾は、西表島の南西に位置する場所で、人家どころか、ここへ通じる道路は無く、

船で海から上陸するか、クイラ川を船で遡り、

徒歩で山を越えて来るしかない、人気のまったく無いところなのだ。

「こんなところに子供がいるはずはない!!」

その学者は寝袋に包まり、震えながら朝が来るのを待った。

赤い線が道路 鹿川に通じる道は無い

犬の子三匹

沖縄県でもっとも長い川、浦内川。

上流にはマリュウドの滝、カンピラの滝を有し、観光船やカヤックが往来する

西表では有数の観光スポットとなっている。

が、この川では近年「ウラウチフエダイ」という新種の巨大魚が確認されるなど、まだまだ懐は深い。

この川に「犬の子三匹」と呼ばれる場所がある。もちろん地図には載っていない通り名である。

愛らしい地名だが、その由来は以下のようなゾッとするものだった。

その昔、この川の対岸に畑を作り、毎日川を泳いで渡って畑仕事をしていた男がいた。

男は毎日三匹の小犬を連れていた。いつものように川を渡るべく、足元を確認しながら川に入ろうとしたその時、

前方で バシャッバシャッ! と水音がした。

思わず顔を上げて前を見ると、先に川を渡っていた小犬が三匹とも見えない。対岸にも姿が無い。

それきり、犬たちは忽然と消えてしまった。

当時、小犬を一飲みにするような魚がいたのだろうか?

いや、今でも浦内橋から下を覗くと、川を上っていく
巨大な魚影が目撃されている。

ウタラ炭坑跡の怪

この川には、なにかがいる

戦前、西表には炭鉱があった。当時、かなりの人々がそこに住み、働いていた。

閉山となって数十年、当時の面影は無く、わずかに建物の一部が残っている。

2001年の年末に放送された、某テレビ局の番組をご覧になった方もいるだろう。

ここで、なぞの発光体が撮影され、その時の様子が放映された。

しかし、そのような怪奇現象よりもゾッとする光景がここにはある。

写真を見ていただこう。

昼なお暗いジャングルの中で、かつて人間が作った建造物を陵駕する植物。

H.R.ギーガー(エイリアンのデザイナー)を思わせる、

なんとも奇怪至極な光景ではないか。

この植物はガジュマルという木で、絞め殺しの木とも言われ、他の樹木や岩などに絡みつきながら成長する。

絡みつかれた樹木は養分を吸収され、やがて枯れてしまい、岩は砕かれてしまうのだ。

わたしはこの光景を見た時、ジャングルを切り開き、山を崩し、大地からの略奪を行った人間に対する

報復のように思えた。が、一方では人間が残していった人工物を取り込み、

本来あるべき姿に戻そうとする自然界の治癒力のようなものも感じた。

いずれにしろ、昼間でも一人では行きたくない場所だ。

やがて、このレンガも砕かれてしまうだろう

まるまの浜にあがった謎の巨大生物

1996年、夏。海上保安庁職員がまるまの浜で、海で行方不明となった女性の捜索をしていた。

砂浜を歩いて捜索していた職員は、異臭を感じ「もしや、行方不明者の・・・」と思い、臭いを辿って行った。

しかし、そこで職員が見たものは、想像していたものとは、まったく違っていた。

「な、なんだ、これは!!」

そこには、ありえないものが半分砂に埋もれて横たわっていたのだ!!

みなさんは、これが何に見えるだろうか?

正直、私(HP管理人)はマンモスだと思った。絶対にありえないが、私の目にはマンモスに映った。

現代にマンモスは存在しない。では、これは何か?

このように毛で覆われた生物が、日本にいるだろうか?まして、ここは南の島だ。

百歩譲って、水牛だとしても大き過ぎる。

ヒグマだろうが、バッファローだろうが、マンモスだろうが絶対にありえないのだ。

結局、この生物の正体は不明だが、以下の説が有力視されている。

「これはクジラの死体であり、毛のように見えているのは、実は皮膚や筋肉などの繊維質が腐敗し、

このような形状になったものである。」

これが真実であるか否かはわからない。くわしく調査すれば、答えは出たのかもしれない。

しかし、この物体は、その後やってきた台風により、海へ流されてしまったのだった。

みなさんは、これがクジラに見えるだろうか!?

西表にはまだまだ不思議な話がたくさんある。
いずれまた、月刊ロビンソン小屋で御紹介しましょう。

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次号の特集は ハブに気をつけろ!! です

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